「お母さん、さっき市役所の人から『医療費の還付金があるから、この番号に電話して』って言われたのよ」——先日実家に顔を出したとき、そんな話を母から聞いてヒヤッとした方も多いのではないでしょうか。オレオレ詐欺や還付金詐欺といった特殊詐欺は、警察による注意喚起が繰り返されているにもかかわらず、被害額は高止まりしたままです。そして犯人がまず狙うのは、多くの場合、自宅の固定電話です。この記事では、電話をきっかけに起こる詐欺被害を防ぐために、家族ができる日々の備えと、自動通話録音機や迷惑電話ブロック機能付き電話機の選び方を詳しく解説します。「うちの親に限って」と思わず、ぜひ最後まで読んで今日から実践してみてください。

特殊詐欺はなぜ「電話」から始まるのか
オレオレ詐欺・還付金詐欺の典型的な手口
「俺だけど、携帯落として番号変わった」と息子や孫を名乗る電話から始まるオレオレ詐欺、市役所や税務署の職員を装い「還付金があるのでATMを操作してほしい」と持ちかける還付金詐欺、警察官や金融庁職員を名乗り「口座が犯罪に使われている」と不安を煽る詐欺など、手口は年々巧妙になっています。共通しているのは、最初の接触が「一本の電話」であるという点です。
高齢者が狙われやすい理由
日中は在宅している時間が長く固定電話に出やすいこと、名簿業者を通じて個人情報が流通していること、そして「早く振り込まないと大変なことになる」というプレッシャーをかけられると冷静に判断しづらいことなどが背景にあります。真面目で人を疑いにくい性格の方ほど、かえって狙われやすい傾向があるとも言われています。
被害の多くは「最初の1本」から始まる
警察庁の発表でも、特殊詐欺被害の多くは犯人からの電話に出てしまったことがきっかけとなっています。逆に言えば、最初の電話に出ない・折り返さないという習慣を徹底するだけでも、被害の入り口を大きく減らすことができます。次の章では、今日から実践できる具体的な対策を紹介します。
実際にあった例では、「明日までに120万円を振り込まないと訴えられる」という電話を受けた高齢の女性が、パニックになって近所のコンビニATMに向かったところ、店員が異変に気づいて声をかけ、被害を未然に防げたというケースもあります。もし親が同じような電話を受けたら、と考えると他人事ではないと感じる方も多いのではないでしょうか。
今日からできる実践的な対策
今日からできること
まず取り入れたいのが、電話は常に留守番電話設定にしておき、知らない番号からの着信には出ないというルールです。犯人は録音を嫌う傾向があるため、それだけでもターゲットから外れやすくなります。もし電話に出てしまっても、その場で結論を出さず「家族に確認してからかけ直す」と伝える練習をしておくことも大切です。
家族間で「合言葉」を決めておくのも効果的です。例えば親が電話で「本当に○○(息子の名前)なの?」と聞き返し、事前に決めた合言葉が返ってこなければ電話を切る、というルールを作っておきましょう。「もしもし、俺だけど声が変だね」と切り出されたら、まずは「俺って誰?名乗ってから話して」と聞き返す習慣をつけるだけでも、犯人の想定していた会話の流れを崩すことができます。
家族が連携してできること
詐欺被害の多くは、離れて暮らす家族との連絡が少なく、本人が一人で判断せざるを得ない状況で起きています。スマホが苦手な高齢の親と繋がる家族の連絡術も参考に、週に一度は電話やビデオ通話で近況を話す時間を作り、「何かあったらすぐ連絡してね」と伝えておくことが、結果的に一番の予防策になります。
自治体によっては、自動通話録音機の購入費用の一部を補助する制度を用意している場合もあります。高齢者が使える公的サービス・補助制度まとめもあわせてチェックし、お住まいの地域の窓口に問い合わせてみることをおすすめします。なお、こうした対策と併せて、体調急変時にすぐ助けを呼べる緊急通報ボタンを導入しておくと、防犯・安全の両面で親の一人暮らしを支えやすくなります。

- 固定電話は常に留守番電話設定にし、知らない番号にはすぐ出ない
- 「振り込んで」「ATMへ行って」と言われたら一度電話を切り、家族に確認する
- 合言葉を決めて、電話口で相手に名乗らせる習慣をつける
- 週に一度は家族から電話をかけ、近況を話す時間を作る
会話のルール作りに加えて、機器の力を借りるのも有効です。なお、日常使いできるアイテムとしてこちらも参考にしてみてください。
💡 こちらのアイテムも参考になります
防犯対策電話録音機 ST-386
参考価格:¥7,980〜(楽天市場)
今お使いの電話機に後付けできる通話録音タイプ
電話機自体を買い替えるタイミングであれば、迷惑電話ブロック機能があらかじめ搭載されたタイプも便利です。
💡 こちらのアイテムも参考になります
迷惑防止機能付き電話機 VE-GD27DL
参考価格:¥6,580〜(楽天市場)
ナンバー表示で不審な着信を自動判別
Amazonで探す場合はこちらもチェックしてみてください。
🛒 関連アイテムはこちら
特殊詐欺対策 通話録音機をAmazonで見る
設置しやすいコンパクトタイプも豊富です
注意点・よくある失敗
通話録音機や迷惑防止電話機を導入しても、実際に「留守番電話設定」や「非通知拒否設定」を有効にしていなければ効果は半減してしまいます。購入して満足せず、設定まで一緒に確認してあげることが大切です。また、器械を入れたことで家族が「もう安心」と思い込み、声かけの頻度が減ってしまうケースも見られます。機器はあくまで補助であり、家族との会話こそが一番の防波堤になることを忘れないようにしましょう。
- 留守番電話・ナンバー表示機能を実際にオンにしているか確認する
- 「振り込んで」「ATMに行って」という言葉が出たら一度電話を切る習慣をつける
- 不審な電話があったら、家族だけでなく最寄りの警察署や消費生活センターにも相談する
- 機器を導入した後も、月に一度は使い方を一緒に振り返る
不安な点や実際に被害に遭いそうになった場合は、一人で抱え込まず、警察相談専用電話(#9110)や消費生活センターなど信頼できる窓口に早めに相談することも忘れずに伝えておきましょう。
最近では固定電話だけでなく、SMSやLINEを使って「宅配便の不在通知」を装いニセサイトに誘導する手口も増えています。国民生活センターも繰り返し注意を呼びかけているとおり、心当たりのないメッセージ内のリンクは開かない、少しでも不審に思ったら家族に画面を見せて相談する、という習慣も併せて伝えておくと安心です。

まとめ
特殊詐欺の多くは、一本の電話から始まります。自動通話録音機や迷惑防止機能付き電話機といった「機器の力」と、合言葉・こまめな連絡といった「家族の連携」を組み合わせることで、被害のリスクは大きく減らせます。高齢の親が一人暮らしを続けるために家族ができることも参考にしながら、まずは今週末、実家に電話をかけて「最近、変な電話なかった?」と一言聞いてみることから始めてみませんか。その一言が、大切な家族を守る第一歩になります。「うちは大丈夫」と思わず、今できることから少しずつ備えていきましょう。
